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クラウドクレジットが既存VC向け増資で約4億円を調達できた理由

2018/01/22

クラウドクレジットが既存VC株主のフェムトグループに対し約4億円の第三者割当増資による資金調達を発表しました。また合わせて電通グループとの事業提携も発表。

前期決算で債務超過転落目前となっていたクラウドクレジットですが、今回の増資により体力は大きく回復。同社が既存VCから追加の増資で約4億円もの資金を調達できた理由を考えてみました。

背水の陣での事業展開が求められるクラウドクレジット、今後の事業展開に注目です。

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既存株主でありVCのフェムトに対し約4億円の第三者割当増資を実行

海外特化型のソーシャルレンディング事業者のクラウドクレジットは、伊藤忠商事や数社のVCが株主として参入しています。信頼できる株主の存在は未上場のソーシャルレンディング事業者にとって、投資家に対する信頼性の証となりえます。

関連記事:株主で見る、怪しくないソーシャルレンディング運営会社の選び方

クラウドクレジットは2017年12月4日付で、既存株主のフェムトグループが運用するフェムトグローズファンド2.0投資事業有限責任組合を引当先とする約4億円の第三者割当増資を実行する、と発表しました。

約4億円という巨額の増資により、クラウドクレジットの財務状況は大きく増強されることになります。


クラウドクレジットのプレスリリース

債務超過目前だったクラウドクレジット

8月決算のクラウドクレジットは、前期の17年8月期末の時点で実は債務超過目前の状態となっていました。

詳しくはSALLOW氏ブログ「クラウドクレジットの第5期決算を見て思うこと」に記載がありますが、17年8月期末時点で同社の純資産は81百万円。17年8月期の赤字(当期純損失)が273百万円であり、あと1期赤字を計上すると、企業としては瀕死の状態とも言える債務超過転落が迫る状態となっていました。

しかし今回発表の第三者割当増資による約4億円の資金調達成功により、債務超過転落の危機は解消。ふたたび約4億円の純資産=種銭を元に事業展開が可能な状況となります。

11月末時点で増資が決定されていた可能性が高い

SALLOW氏のブログに掲載のクラウドクレジットの17年8月期決算書の右隣に、「資本金の額の減少広告」との記載があります。会社法上、巨額の減資を行う際は官報に広告する必要があるため、それを受けての措置となります。

ただし企業は減資を行う際は何らかのきっかけがあるケースが殆どとなります。VCの投資先の場合、初回の投資後赤字が継続すると、累積赤字が溜まることになります。赤字を受けて再度増資を行う場合は、減資をセットで行い過去の累積赤字を解消するケースが多くなります。

よってクラウドクレジットの場合も、11月末に減資の公告を打った時点でフェムト社による増資引き受けが決まっていた(内定していた)可能性が高いと言えます。

既存VCが追加投資するのは評価されている証拠だが背水の陣ではある

VCの投資先の経営状況が思わしくなくなると、次に考えられるのは下記選択肢。

①追加投資を行いテコ入れを行う
②撤退する
③優しい目で見守る

どうもこの会社将来性はなさそうだ・・・、となると②損切モードで撤退することもあります。将来性がないと見切れば、損切してリソースを新しい会社に向けるのは合理的な選択肢となります。

ただし損切する程では・・・、となると、他のVCや事業会社に対する増資を発行会社と模索する等、自身としては追加投資せずに優しい目で見守ることになります。この時に経営方針の違い等でVCと会社が対立関係にあると、冷たい目で見守ることになりますが。

クラウドクレジットは既に株主となっているVC、フェムトグループが今回追加投資を行う形となります。上記で言えば①のケースになり、VCはまだ同社の将来性を評価している、と言えます。

ただし債務超過転落寸前の会社を救った、との面はある訳で、フェムトグループも思い切った判断をしています。

クラウドクレジットはそのフェムト社の判断に応える必要があり、以後は背水の陣で事業展開を行う必要があります。

約4億円の追加増資で、フェムトグループとしての株主シェアは相当高くなっていると考えられます。赤字の状況に改善の無い場合、VCが主導して経営陣の交代等が発生する可能性もあります。ただし同社の場合、創業者の杉山社長いればこそのビジネス展開でもあり、VCとしても社長交代とのオプションは取れそうにありませんが。

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2017年に入り累計募集金額50億円を突破のクラウドクレジット

クラウドクレジットの累計募集金額(累計出資金額)は2017年に50億円を突破しています。

maneoの900億円を超える累計額には遠く及びませんが、ソーシャルレンディング事業者の中では50億円突破は1つの節目と言えます。

他の事業者だとガイアファンディングも50億円を突破しており、同じ規模感となります。

ただしどうなんでしょ、推測では累計募集額50億円とはなりましたが、赤字が継続している状態と考えられます。よって黒字化のためには募集額の更なる上積みが必要ではないかと。

簡単に考えて、ファンド募集に際し手数料を2%取るとすると、年間の募集金額50億円(累計ではない)で1億円の売上。17年9月期の当期純損失が273百万円なので、その数字をカバーしようとすると年間150億円の募集がなされると、クラウドクレジットの売上は3億円になるので、カバーできそうな数字。ただし余裕を持って考えると、年間200億円の募集が必要になりそうではあります。

ソーシャルレンディング会社のビジネスモデルは簡単なんです、実は。(ビジネスモデルが簡単と、実行が簡単とは全く異なります)クラウドクレジットは今回手にした増資資金が燃え尽きる前に、早期の月次黒字化はVCから必達目標として言い渡されていると考えるのが普通です。

最近以前ほど、面白いなー、と思わせるファンドが無いクラウドクレジット、今後の新しいファンドの投入を期待したい所です。

尚、クラウドクレジットの損益分岐点は累計募集額100億円とのこと。VCには2018年末の黒字化の事業計画を提示しているようですが、前倒しとなる可能性もあるようです。運用報告会で解説がありました。詳しくは下記記事をどうぞ。

関連記事:2018年クラウドクレジット運用報告会1、損益分岐点はローン総額約100億円

電通とのパートナーシップは現段階で効果不明

今回増資と共に電通グループとの事業提携が発表されています。

電通グループとの提携においては、当社は電通100%子会社である電通ストラテジック・パートナーズ株式会社とパートナー契約を締結し、顧客目線でのサービス最適化とこれらを通じた成長の加速と企業価値の最大化を目指します(クラウドクレジットのプレスリリース)。

事業会社との提携を契機にVCからの資金調達を行う、と言うのがベンチャー企業の資金調達のパターンであり、そのパターンには該当しています。しかしながら電通とクラウドクレジットの提携が具体的にどんな形で成果が上がりそうか、外部の管理人には現状見えてきません。

ただし累計調達額50億円を超えたとは言え、クラウドクレジットは他の会社に比べると営業力は弱いので、電通グループの営業力を活かして・・・、との期待感はあります。この辺りは今後の両者の事業展開に期待したい所です。

まとめ

VC側も追加投資は相当思い切った決断が必要になります。足元IPO環境が非常に良好であり、VCとしては投資しやすい環境にあるとは言え、クラウドクレジットに約4億円もの追加投資を行うフェムトグループは大きな決断を下している、と言っても過言ではありません。

クラウドクレジットはフェムトグループからの追加出資を受けて、成長を加速させ月次黒字化、そして最終的にはIPOに向かうことが出来るのでしょうか。

いずれにしても追加増資により、クラウドクレジットは今後に向けて様々な施策を打てるようになります。今後の同社の事業展開及びファンドのラインナップ充実に期待したいと思います。

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