投資ノウハウ

ソーシャルレンディングの分散投資の5つのポイント

2017/04/01

 年利5~10%という高い利回りを誇るソーシャルレンディング。しかしながら、高い利回りということは、逆に言えばそれだけリスクもある、と言うことに他なりません。

 資産運用の世界では投資リスクの回避のためには分散投資が鉄則となります。株式投資の場合、分散投資を行うには多額の資金が必要となる場合が通常ですが、ソーシャルレンディングの場合、数十万円単位の資金を用意せずとも分散投資が可能です。

 資産運用では必要不可欠と言われる分散投資。そしてその分散投資のハードルが非常に低いソーシャルレンディング。

 今回はソーシャルレンディング投資における分散投資のポイントをピックアップしてみました。

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5つのポイント

 ソーシャルレンディングに分散投資は必要不可欠、と言われても、何を判断基準にすればよいのか分からなければ、始めの一歩を踏み出すことができません。

 そんな訳で下記5つのポイントを取り上げてみました。

①会社の分散
②ファンドの分散
③テーマの分散
④タイミングの分散
⑤資金の分散

 それでは順次詳細を説明して参ります。

①ソーシャルレンディング運営会社の分散

 日本には20社以上のソーシャルレンディング運営会社があると言われています。日本の全ソーシャルレンディング運営会社に口座開設をするとして、1社5万円ずつ投資を行うとすれば約100万円までは、純粋に会社だけで分散投資が可能になります。

 ただしソーシャルレンディング運営会社のリスクがあるので、当然、投資を実際に行う前には、本当にその運営会社は信頼することができるのか、という点を事前に検討する必要があります。よって実際に口座を開設して、入金を行ってファンドに出資できる会社は数が少なくなってしまいます。

 数多くの運営会社に口座開設を行い、また分散投資を行うというのは非常に手間のかかる行為となります。しかしながら命の次に大切なお金を守る、という観点では、ソーシャルレンディング投資における分散投資は命綱とも言うべき行為となります。

 損をしてもそれほど懐が痛まないお試し投資の範囲の金額であれば、分散投資に拘る必要はありませんが、資産運用としてソーシャルレンディングに長い期間で向き合うつもりであれば、複数社に口座開設を行い、資金を分散させるべきと考えます。

②ファンドの分散

 いざこのソーシャルレンディングのファンドに投資をしようと決めても、全額そのファンドに投資してはいけませんよ。そのファンドがやられてしまえば、資金が丸々毀損することになります。

 会社の分散と同様、同じ会社のファンドであっても多くの会社では複数のファンドの募集がなされているため、ファンドの分散も必要不可欠。

 よく分からない会社が多い・・・、と言うことで、バックのしっかりした会社のみのファンドに投資を行う方もおられると思いますが、多くの会社で複数のファンドを募集しているため、資金を同一のファンドに投資するのではなく、複数のファンドに分散して投資を行うべきです。

 私は○○ファンドに100万円一気に投資しました!、と言うのはカッコよく聞こえ自己満足にも浸ることができますが、一気に資金が毀損するリスクを抱えていることになりますので、ご注意ください。

③テーマ(案件)の分散

 日本のソーシャルレンディング業界は、不動産に関連する案件が非常に多くなっています。つなぎ融資的な短い融資であっても高い金利が取れるケースが多い不動産案件は、ソーシャルレンディング業界にとって、無くてはならない存在ですし、ノンバンクが殆ど姿を消した昨今、ソーシャルレンディングが不動産業界の短期資金を支えている面は否定できません。

関連記事:ソーシャルレンディングの高利回りの理由は不動産にあった!

 ただし不動産案件が多いということは、不動産市況が一気に悪化した際は、たとえ運営会社が別となっているソーシャルレンディング案件であっても、のべつくまなくやられてしまう可能性があります。リーマン・ショックの後の不動産市況の回復過程で、日本のソーシャルレンディング業界は成長してきた、という背景があり、ソーシャルレンディングは業界として、まだ不動産市況が悪い時期を経験していません。

 多少の市況悪化程度であれば問題なくやりすごすことができるでしょうが、不動産価格は下がるときには一気に下がることがあります。そのような事態が到来した際に、ソーシャルレンディングがどのようになるのか、現段階では分かりませんが、不動産市況の悪化リスクを考えれば、不動産案件への一極集中型の投資は避けるのがベターと考えます。

 日本のソーシャルレンディング案件は不動産関連の案件が多くはなっていますが、企業への融資・海外案件への投資、電力インフラ関連への投資、相手のキャッシュフローに基づいた投資等、不動産案件以外にも実際に案件は存在しています。

海外案件の代表例:ユニークな存在のクラウドクレジットについて

 日本ではどうしても、ソーシャルレンディング案件=不動産案件、となりがちですが、多少でも探す努力を行えば、少なからず不動産案件以外の案件を見つけることができます。

 まだ投資金額が少ない際は、それほど拘る必要がない部分ですが、投資金額が増えてくるにつれて、運営会社の分散に並び案件内容の分散にも行うべきと考えます。

④タイミングの分散

 投資の初心者がやりがちなのは、投資資金を一気に投資に充ててしまうことです。確かに株等の相場性商品の場合、底値付近のタイミングに当たっていれば一発当てられる事もできますが、相場の天井の場合、長く含み損を抱えることになります。

 ソーシャルレンディングは株や投資信託と異なり、日々の相場変動はありません。しかしながら、いくら異なる運営会社や異なるテーマのファンドに投資しても、全て同じタイミングで投資を行えば、何かしらリスクが顕在化した際に、一気にやられてしまうリスクからは逃れられません。

 よってソーシャルレンディング投資といえども、投資のタイミングはすべきです。不思議なもので、投資家は投資資金を一気に投資したがる傾向にあります。正直、投資先を選ぶ面倒から逃れたい、という側面があるのは否定できませんが、一気に投資を行いたい、という誘惑に打ち勝つ必要があります。

 ソーシャルレンディング投資を行う際は、資金投入(ファンド出資)のタイミングを少なくとも1ヶ月はずらして、順次出資ファンドを増やしていくことで、同じタイミングで投資したファンドが全て被害を受けました・・・、という事態を避けることができます。

 ソーシャルレンディングに限らず、儲けよう儲けようという気持ちが先走ると、同じタイミングで一気に資金投入をしてしまうのが人間の悲しい性ですが、資金をリスクから守るためには、グッとこらえて段階的に投資を行う必要があります。

⑤金額の分散

 金額の分散について細かくやり始めると非常に奥が深くキリがありませんが、大まかに金額の分散は必要不可欠です。

・単純に投資可能金額を案件数で割っていく。100万円あれば、20万円×5件等
・利回りが平坦になるように傾斜配分←理想的にはこの形

 要は案件や会社に分散投資したからといっても、金額的には分散されていなかったら意味がありません。気をつけたいのは、利回りの高い案件は儲かるので、儲かる案件に多く投資したくなるという人間心理です。

 この人間心理に打ち勝つために、事前にルールを決めて必要以上に1つの案件に投資できないような仕組みを作ること。難しくせずとも投資金額を案件数で割っていくような仕組みでも大丈夫です。1つの案件や1つの会社に入れ込みすぎることをなくすこととが出来れば、何か問題が発生したい際(=大きなリスクが顕在化した際)も投資資産が大きく毀損することを防ぐことができます。

 儲かるからこの案件に大きくはってやれ、という人間心理、意外なクセものなので、ホント注意したほうがいいですよ。

 もっとソーシャルレンディング投資の上級者を目指すのであれば、最初に期待する利回りを決めて、総合的に見てその利回りになるよう各ファンドに資金を傾斜配分する、という方法もあります。ただしこの方法、最初に決める期待する利回りを高くすると、分散投資の意味が無くなってしまうので、あまり高すぎる利回りを求めるのは本末転倒になります。

 またエクセル等を使って傾斜配分額を計算する必要もあるので、手間がどうしてもかかってしまいます。ただ本格的にソーシャルレンディング投資を行うのであれば、傾斜配分を取り入れることで資金効率のアップが可能になります。

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分散投資を行うことで損失が発生しても総合的にはプラスになる仕組みを構築できる

 投資にはリスクが付き物です。年利5~10%の金利を提供しているソーシャルレンディングは、低金利の日本では、金利面から見れば大きなリスクを抱えている商品と言う事ができます。

 分散投資による効果は、このリスクの顕在化=損失発生時に効果が現れます。分散投資を行うことでAの投資先で損失が発生しても、BやCから上げられる投資収益でカバーすることができ、総合的に見ればプラスになる、という効果が得られます。

 卵は1つの籠に盛ってはいけない、という投資格言がありますが、まさに分散投資はそれを意味します。1つの資産でやられても、別の資産でカバーして、損は発生しても結果的には総合的には資産が増えていた、というのが理想の投資の姿となります。

 株式投資のように損切りを行うことで、途中に現金化できない金融商品だけに、ソーシャルレンディングにおける分散投資は、他の金融商品以上に留意すべき事項と考えます。


卵を1つの籠に入れてはいけない、というのは資産運用の鉄則

小額でも分散投資が可能な特性を活かさない手は無い

 株式投資や投資信託等、金融商品の投資に際して分散投資を行おうとすれば、数十万円単位で資金が必要となることが多くなります。一方で、ソーシャルレンディング投資は、案件にもよりますが1万円から投資可能な案件も多く存在しています。

 分散投資は手間のかかる面も確かにありますが、小額資金であっても分散投資が可能、と言うソーシャルレンディングの特性を活かさない手はないと考えます。

 上記の5つのポイントを全て踏まえて投資を行うのが理想ですが、残念ながら様々な制約条件もあるので、全ての条件を満たすソーシャルレンディング投資は相当ハードルが高いのも事実です。

 しかしながら理想の姿を先に知っておけば、理想に近づくための努力を行うことができます。

 一番最初の小額投資の際は分散投資の必要性も感じないでしょうし、資金的にも分散投資は難しいと思いますが、小額資金でのソーシャルレンディング投資の段階を卒業して、追加で資金投入をするタイミングで、分散投資の導入を考えてみてはいかがでしょうか。

損をしやすい人間心理から身を守ることにも繋がる分散投資

 株や投資信託での投資や資産運用の経験がある方は分かるかと思うのですが、人間は投資資金を一気に投入したがる生き物です
 儲けたい、という気持ちが例え前面に出ていなくとも、手元の資金を早く投資してしまいたい(=早く投資の面倒くささから逃れたい)、という意識がどうしても出てきてしまいます。

 確かに一気に投資を行えば気分的には楽になります。しかしながら一気に投資を行えば、やられるときに一気にやられてしまいます。

 投資では損をしやすい人間心理に打ち勝つための方法論が分散投資となります。行動心理学的には、人間は投資で損しやすいように出来ていることになっています。本能のままに行動して投資で損をしてしまう人間が、なるべく投資で損をしないための簡単なルールの1つが分散投資と言うことができます。

 ソーシャルレンディングは相場性の金融商品と異なり、日々の価格変動はありませんが、投資という行為自体には変わりないですし、入り口部分の投資資金を一気に投資したい(=早く楽になりたい、早く儲けたい)、という人間心理はどんな投資であれ変わりません。

 よって値動きのないソーシャルレンディング投資ではありますが、何かしらの投資ルールが必要不可欠と管理人は考えています。

 この人間心理を踏まえた投資行動、ソーシャルレンディング投資では案外盲点なので、覚えておくとお役に立つのではないかと思います。


生き残りのためには分散が必要

まとめ

 ポートフォリオ、という難しい言葉や考え方を用いずとも、ソーシャルレンディング投資においては、会社の分散・案件内容の分散他、簡単に様々な分散投資を行うことが出来ます。

 その意味では、ソーシャルレンディング投資は分散投資を学べる入門的投資商品としての一面を有してもいます。

 複数のソーシャルレンディング運営会社に口座を開設して、案件の内容を調べて、金額も調整して・・・、と分散投資は手間のかかる面があるも否定できませんが、命の次に大切な資金を守り尚且つ資金の増加を図るためには、手間をかけることは必要不可欠となります。

 上記は理想論に近い面もありますが、理想の姿を知ることで現実の改善に繋がります。ソーシャルレンディング投資を行う際、最初のスタート段階を経過し、投資の資金を増やすような段階で、分散投資を心がけてみてはいかがでしょうか?イザという時に自らの資金を守ることに繋がりますよ。

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