投資ノウハウ

知られていないソーシャルレンディングの期限リスク

2017/01/24

ソーシャルレンディングのリスクについて、各案件のリスクや運営会社のリスクはよく知られています。まだマニアックと言えるソーシャルレンディング投資の世界、参加者はその辺りの事情をご存知の投資中~上級者が多いため、リスクを把握した上で投資している方が殆どです。

しなしながら意外に知られていないリスクがあります、それが”期限のリスク”。どういうことかと言えば、絶対的な金額は返ってくるけど予定通りの期日にお金が返ってこない、と言うリスクです。

どうしても、儲かった・損した、という話になる投資の世界ですが、ファンドの世界においては、予定通りの時期にお金が返ってくるかどうか、という部分も非常に重要な事項となります。よってソーシャルレンディングに投資を行う際は、予定通りにお金が返ってこない=期限のリスクも踏まえる必要があります。

早期償還はよく知られていますが、償還遅延は案外忘れ去れている感があるソーシャルレンディング投資。期限のリスクも踏まえて上で投資検討を行う必要があります。

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クラウドクレジットの案件で返済遅延が発生中

海外案件に特化しているクラウドクレジットの案件で、分配予定日が過ぎても資金が分配できないという、返済の遅延が発生しています。

クラウドクレジットの大きな柱の案件とも言うべきカメルーン案件で、返済の遅延が発生しており、カメルーン案件の投資家の方には既に案内が行っています。

同社の説明としては、事前に予想されていたリスクであり対応方法もあるので回収に向けて粛々と対応していく、というもので、予想外でえらいこっちゃ、という状況ではありません。

カメルーン案件は、こんなこともあろうかと担保を取っているので売却すればある程度の資金回収は可能、ということですが、残念ながら当初の予定通りの時期にファンドクローズとはならないようです。

このクラウドクレジットのカメルーン案件の状態を見て気付いたのは、ソーシャルレンディング投資のリスクって、期限のリスクもあるのね、ということ。クラウドクレジットの例で言えば、仮に予定以上の金額で回収が出来て予定以上の分配が可能となったとしても、資金返済に本来の予定以上の時間がかかったことになります。

損した・得した、という観点では、予定以上の収入になるのでそんなに悪い話ではありませんが(延長期間中も金利が付けば言うこと無し)、本来1年後に帰ってくるべきものが帰ってきたのが2年後でした・・・、となると、仮にその資金を他に使おうとしていたのであれば、非常に困った事態に陥ります。

だから投資は余裕資金で行いましょー、と言うことになり、それは大前提なのですが、ソーシャルレンディングの投資を行う際は、期限のリスクも考えるべき、この期限のリスク案外見落としがちでは?

早期償還があれば当然、償還遅延もある

各社のソーシャルレンディング案件を見ていると、予定より早くお金を分配します、という早期償還案件をチラホラ目にします。予定通りの収益を上げられない、となることが殆どで早期償還は投資家にとっては嬉しい事態ではありませんが、損失を計上する訳ではありませんので、それほど問題視されることはありません。
投資家の側も、早期償還があってもそれ以上によい案件があればそちらに資金を振り向けることで、より投資収益を上げることは可能なので、早期償還はよい感じはせずとも、特別に悪い話ではありません。

そしてここで一歩立ち止まって考えて見ると、早期償還があれば償還遅延が発生してもおかしくないですよね?
これまで日本のソーシャルレンディング業界では、早期償還はあっても償還遅延は殆ど発生していませんでしたが、リスクを考えれば、当然償還遅延のリスクはあります。

収益的にはそれ程問題は無くとも、予定通りにお金が返ってこない・・・。現実的に十分ありえる事態です、寧ろ本来は早期償還より償還遅延の方が発生してもおかしくない、というのは管理人の考えすぎでしょうか。基本的に日本のソーシャルレンディング業界は、これまで右肩上がりの市場環境の中で、うまく行きすぎている、という面がありますので。

各社の努力によって非常に順調に運用がなされている日本のソーシャルレンディングですが、順調が故に投資家の側で期限のリスクに対しての感度が鈍くなっている可能性があります。


期限前に償還されるケースもあれば、期限が遅れることもあります

ファンドは期間が決まっているのが通常

同じファンドであっても公募型の投資信託やETFの場合は期間や期限を気にすることは殆どありませんが、一般的なファンドの世界では、このファンドはいつまでが期限、と言う形でゴールが設定されているケースが殆どです。よってソーシャルレンディングも、投資家から資金を募ってファンドを組成して不動産等に融資している、という形を取っており、当然期限が決められています。

個人投資家が余裕資金で投資する際は、期間のリスクそれ程考えなくても、最終的に損が出なければOKということになりがちです。
一方で資金効率を考えながら運用しているプロの投資の世界では、収益は大きくぶれないが時間がかかりそう、というのは非常に嫌がられます(それでも、やはり損失計上が一番嫌がられますが)。人によっては、多少損が出てもいいので予定通り返して欲しい、という先だってあります。

運用のプロの世界では、ファンドに投資する際、ちゃんと約束通りの時期に資金は返済されるのか?、というのは大きなポイントとなります。また例えば5年で資金が1.5倍になるのと、10年で資金が1.5倍になるのとでは全然パフォーマンスも違うため、どの程度の期間で、というのは相当重視される側面を有しています。

個人投資家もソーシャルレンディング案件に投資の際は、予定通りに資金は返済されそうか?、という期限の視点を持って置いて損はありません。

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期限のリスクを取りたくないのなら毎月分配型の案件が第一候補

予定通りのタイミングで資金が返済されない、というリスクを避けようとしても、投資家の側で出来ることは限られます。クラウドクレジットを除くと、日本のソーシャルレンディング会社はまだ分配延期、という事態は殆ど発生していないので、過去の例を参考にする訳にはいきません。案件概要を読んだところで、皆うまく行くと思っている訳ですから、案件概要でも分かりません。

正直、投資家の側で時間リスクを軽減する方法は限られます。
①余裕資金で投資を行うこと、②毎月もしくは定期分配型の案件に投資すること、代表例はこの2者。

①余裕資金で投資を行うこと、というのは当たり前すぎますが、仮に借金でソーシャルレンディング投資を行っていた場合、返済の遅延が発生すると、借り入れ先に対する支払いも遅延が発生していまい、期限の利益喪失で投資家の側がお金を借りている先から一括返済を求められかねません。返済計画に大きな狂いが生じてしまいます。だからダメですよ、いくら利回りがよいと言っても、借金でソーシャルレンディング投資を行っては。

②毎月もしくは定期分配型の案件に投資する、というのが現実的なリスク回避手段、と考えます。仮に毎月分配がなされているのであれば、最後の最後で契約が延期になったとしても、多くの資金の回収ができていることが予想されるので、事前に回収された分は別の案件に振り向けることができます。返済がなされない残った分については、気長に待ちますか、というスタンスを取ることだって可能です。


毎月分配金が入ってくるのは正直嬉しいもんです

あと当然、分散投資を心掛ける、というのも必要ですが、これは期限のリスクに限ったことではないので、ここでは触れません。(余裕資金面については、コレも大前提なのですが、期限のリスクに直接かかわって来るので記載しました)

毎月分配型の案件を有しているソーシャルレンディング運営会社

問題はソーシャルレンディング運営会社が毎月分配型の案件を募集しているかどうかです。以下の会社においては、毎月分配型の案件の募集があります。

クラウドクレジット
→コンスタントに毎月分配型の案件を募集中
→関連記事:ユニークな存在のクラウドクレジットについて

SBIソーシャルレンディング
→他社に比べ金利は低めながら毎月分配型も募集中
→関連記事:SBIソーシャルレンディング及び案件について

クラウドバンク
→老舗のソーシャルレンディング運営会社、毎月分配案件が中心

OwnersBook(オーナーズブック)
→毎月ではありませんが殆どが四半期毎の分配案件

ただし、毎月分配案件でも”元金据え置きで金利分のみ毎月分配”という案件と”元金も含めて毎月分配”という案件、があるのでご注意を。

尚、ラッキーバンクは以前は毎月分配型がありましたし、会社のサイトにも”毎月分配型がある”と記載がありますが、2017年1月時点での最近の案件は一括分配案件が殆どとなっています。

他社でもまだ他に毎月分配案件はあると思いますが、主要所という観点でピックアップしました。

まとめ、期限のリスクも考えて余裕資金で投資を行うこと

ソーシャルレンディングへの投資は、途中換金できない、と言うことは多くの方が既にご存知と思います。(現段階の投資家層では、ただし今後投資家層の拡大とともに、途中換金できない、というリスクを知らずに投資する方も増えていくと思われます、残念ながら・・・)

ただ途中換金できない、と言うだけでなく、予定通りの期間で投資資金が返済されないリスクがある、という点も把握しておきべきかと。早期償還もあれば償還遅延もある、簡単に考えればこういうこと。早期償還はソーシャルレンディングの投資家の方は殆どご存知なので、逆に償還が遅れることもありうる、というのはスンナリ理解できるかと。

そんな訳で“期限のリスク”、という観点からもソーシャルレンディングの投資は余裕資金で行うべき、という当たり前の結論となります。子供の大学の入学金用にためておいた資金をソーシャルレンディングに投資したら、予定通りに資金が返還されず入学金を納められない・・・、何てのは悲劇というより“期限のリスク”を知っている人から見れば喜劇にしかなりません。

株やFXのように相場商品ではないソーシャルレンディング、ゆったりと投資資金を見守ることができる、という反面、資金の機動性は投資する側に裁量の余地はありません。

何はともあれ、ソーシャルレンディングは早期償還の可能性もあるけど償還遅延のリスクもある、ということも他のリスクと同様覚えておくに越したことはありません。

ソーシャルレンディングの投資は余裕資金で行う、コレが原則です。お気をつけください。

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