ソーシャルレンディングの基礎

ソーシャルレンディングの税金、利益が20万円を超すと確定申告が必要

2017/12/22

 ソーシャルレンディング投資から生じた利益にも当然税金がかかってきます。しかしながらソーシャルレンディング投資からの利益に対する税金は、株やFXの税金とは違った制度となっています。
 ソーシャルレンディングの税率を、株やFXの制度と同様に約20%と勘違いしていませんか?

 ソーシャルレンディングから得られる利益は、雑所得に当たり、総合課税方式で課税されます。総合課税の場合の税率は、所得に応じて5~45%と非常に幅のある税率となります。そして、利益が年間20万円を超えると確定申告が必要となります。

 場合によっては株やFXよりはるかに高い税率となることもありうるため、ソーシャルレンディング投資に興味があるようなら、事前に所得金額から想定される税率を踏まえて、投資を行うかどうか検討することをオススメします。

 これまで大きなデフォルト(債務不履行)が発生しておらず、この状態が続けば、着実に投資収益を得られる可能性が高いソーシャルレンディングへの投資。しっかりと支払うべき税金も支払って、スッキリと利益確定をしたいものですね。(2017年12月22日更新)

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ソーシャルレンディングの利益は雑所得に分類

 まず最初に、所得というものは税務上は下記の10種類に分類されています。

・利子所得
・配当所得
・不動産所得
・事業所得
・給与所得
・退職所得
・山林所得
・譲渡所得
・一時所得
・雑所得

 この中において、ソーシャルレンディングで得られた収益は、「雑所得」になります。

 尚、ソーシャルレンディングは企業等への融資を行うものですが、投資家はファンド(匿名組合)に出資する形となるので、そもそも利子所得とはなりません、念のため。

ソーシャルレンディングからの利益は総合課税

 次に所得税は、課税の方法が所得の種類に関係なく合算して課税される「総合課税」と、所得とは切り離されて課税される「分離課税」に分けられています。この中でソーシャルレンディングからの利益は「総合課税」に該当します。

 よって、ソーシャルレンディングは「雑所得」に分類されて、課税方法としては「総合課税」に該当する、とまとめることができます。

株やFXとは違うソーシャルレンディングの課税

 株やFXで満足した運用成績が残せず、ソーシャルレンディングに資産運用の道を見つけた方も多い感のある、ソーシャルレンディング投資の世界。しかし注意したいのは、ソーシャルレンディングは税金体系が株やFXとは異なっている、という点。

 簡単に分けてみると、以下のようになります。

金融商品課税方式源泉徴収税率
株式・投資信託申告分離課税ありorなし約20%
FX・先物申告分離課税なし約20%
ソーシャルレンディング総合課税あり所得金額による

 株及びFX(先物も含む)は、大雑把に言って税金は利益の約20%と考えて間違いがありません。(正確には、所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%=20.315%)

 一方、ソーシャルレンディングは投資家の所得によって税率が異なってきます。よって、ソーシャルレンディングも金融商品という位置付けではありますが、税務上は株やFXとは全く異なる位置付けとなります。

 また、株とFXが損益通算できないように、ソーシャルレンディングも税金の体系が異なるため、株やFXとの損益通算はできません。

仮想通貨もソーシャルレンディングと同じ総合課税

下記にソーシャルレンディングの税率について書いていますが、何かと話題の仮想通貨も2017年12月時点ではソーシャルレンディングと同じ課税方式となります。よって以降の文章はソーシャルレンディング=仮想通貨と読み替えても通用します。

仮想通貨で億り人が多く出ているようですが、その場合は税率45%となり約半分近くの利益を税金で持って行かれます・・・。チャント納税資金は確保しておきましょー。けど、羨ましいですね、ホント。

関連記事:仮想通貨・ビットコインよりソーシャルレンディングを勧める3つの理由

ソーシャルレンディングの税率の計算方法

 ソーシャルレンディングへの投資で利益は雑所得となるため、利益に対する税率は所得に応じて税率となります。2016年9月時点では、所得に応じた税率は下記のように定められています。

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え330万円以下10%97,500円
330万円を超え695万円以下20%427,500円
695万円を超え900万円以下23%636,000円
900万円を超え1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

国税庁のサイトより抜粋
※尚、別途復興特別所得税(原則としてその年の所得税額の2.1%)も付加される

 株やFXの税率を20%と考えると、課税される所得金額が330万円以下なら、ソーシャルレンディングの税率は10%となるため、税金的にはソーシャルレンディングに投資したほうがメリットがあります。
 しかし所得金額330~695万円以下は税率は同水準、695万円を超える税率と23%となるものの控除があるため何とか同水準、900万円を超えてくると税率33%となるため、税金的にはソーシャルレンディングより株やFXに投資したほうがメリット大、ということになり、所得金額が増える程、ソーシャルレンディングの株やFXに対する優位性が無くなります。

 そして所得金額が1800万円を超えると税率は40%となるため、ソーシャルレンディングの税率は株やFXの約2倍となります。

 よって、現段階では高額所得者は税金面で見ると、ソーシャルレンディングに投資するより、株や投資信託やFXで運用するほうが税金的にはメリットがある、ということになります。

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所得金額を知らないとソーシャルレンディングの税率の高さに驚く可能性も

かつてのFX業界と似た状況

 高額所得者になると税制面でのメリットがなくなるソーシャルレンディング投資、この辺りはFX業界も、かつては取引所FXは税率20%に対し店頭FX(FX業者を利用しての取引)は総合課税、という制度であり、似たような状況でした。FX業界は、FX取引の認知度の高まりとともに、制度が改正(店頭FXの税率を取引所FXと一緒にした)されたので、ソーシャルレンディング業界もその認知度の高まりととも法律が改正されて行く可能性はあります。

 ただし2017年12月の段階では、高額所得者は税金面を考えれば、ソーシャルレンディングの投資は魅力が薄いものとなっています。(代替の運用先としては、株・投資信託・外国株や外国株、外国株ETFが考えられます)

雑所得は20万円を超えると確定申告が必要

 雑所得はサラリーマン、OLといった給与所得者の場合年間20万円を超えると、確定申告を行う必要が生じます。逆に言えば、年間の利益額が20万円より少なければ、確定申告の必要はありません。(ただし後述しますが、ソーシャルレンディングでは殆どのケースで源泉徴収されています)

 よってソーシャルレンディングへの投資を行う際は、年間の利益額を20万円を超えないようにする、というのは一つの考え方となります。

 ただし、雑収入は他の雑収入と合算で計算されるので、給与所得以外にアフィリエイト等で雑収入があってソーシャルレンディングの投資も行っている場合は注意が必要=合算で20万円を超えると確定申告が必要です。

 アフィリエイトで収益を上げているサラリーマンが、アフィリエイト収入でソーシャルレンディング投資を行うケースも多いようなので、ご注意ください。

 ちなみに、雑所得は20万円を超えるまで税金がかからない、と勘違いされている方も多いようですが、20万円を超えるまで確定申告が必要ない、というのが正しいです。
 ソーシャルレンディングに限って言えば、確定申告せずとも後述するようにしっかり源泉徴収されていますが。
 

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サラリーマン・OLの場合、雑収入が20万円を超えると確定申告が必要

ソーシャルレンディング投資は殆どの場合で源泉徴収されている

 殆どのソーシャルレンディング運営会社では、分配される利益から約20%の源泉徴収が行われています。

 源泉徴収とは、ごく簡単に言えば、会社が納税者の代わりに先に税金を納めてくれる制度。ただし、その年の所得額によっては、ソーシャルレンディングの投資家は、本来納税者すべき金額以上に源泉徴収で納税を行うケースも生じます。

 投資家の課税される所得金額が20%を下回り、源泉徴収額>必要納税額、となった場合は、確定申告を行えばその差分は還付金として還付されるケースが殆どとなります。(ちなみにサラリーマンやOLの年末調整は、源泉徴収された税金の払い戻しとなります)

 いずれにしても、ソーシャルレンディング投資で投資家に分配される利益は、源泉徴収された後に分配されている場合が殆ど、という点はお忘れなく。

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ソーシャルレンディングの投資にかかった費用は経費として認められる

 雑所得では、必要経費が認められています。よってソーシャルレンディング投資の場合も、必要経費が認められるケースがあります。

 具体的にはソーシャルレンディングの勉強のための書籍代、セミナー代(今は殆ど無料ですが)、セミナー参加のための交通費等は、経費として認められる可能性があります。

 基本的に経費として認められるかどうかは、第三者(税務署と置き換えてもOK)に対して、利用した費用をソーシャルレンディング関係費用として合理的に説明できて納得が得られるか、という点がポイントとなります。よって自分勝手に”コレはソーシャルレンディングの関連費用”と考えても、認められない可能性が高いです。

 また経費と言えば領収書。費用計上を考える場合は、必ず領収書をもらうようにしましょう

雑所得は他の所得とは損益通算できないのが普通

 雑所得は通常、他の所得とは損益通算できません。よってソーシャルレンディングの案件がデフォルトを起こして、損が発生した場合も、給与所得と合算して税金が戻ってくる、と言うことはありません。

 ただし現在の所、日本のソーシャルレンディング業界において大規模なデフォルトが発生していないので、大規模なデフォルトが発生した場合の税務上の対応は、現段階では分からない面もあります。

 そのような事態が生じないことを願うのみですが(だから、分散投資が必要)、その場合の対応は運営会社及び税理士・税務署と充分相談する必要が生じます。

税務上で分からないことは勝手に判断しないこと

 ソーシャルレンディングに限ったことではありませんが、税金関係で分からないことがあれば、税理士や税務署に問い合わせるのが鉄則。税務署も確定申告の時期は多忙ですが、それ以外の時期は、丁寧に対応してもらえます。

 また確定申告の時期が近くなると、税務署の付近や街中で税務相談窓口が開かれることが多いので、それら窓口を利用することもできます。

 いずれにしても税金関係で分からないことがあれば、確定申告の時期を避けて、税務署等に問い合わせるようにしましょう。

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税金のことを自分勝手に判断してはいけません

ソーシャルレンディングの税金のまとめ

 ソーシャルレンディング投資から得た利益に対する税金は、株やFXとは違う、ということは、よーく認識しておく必要があります。この認識がないと、全ての議論が噛み合わなくなります。ソーシャルレンディングの税金を、株やFXと混同している方が、少なくないようです。

 管理人は昔のFXの税金の姿を知っているので、今のソーシャルレンディングの税金の状態は昔のFXと一緒だわ、という感覚でいます。また、所得金額毎の税率を考えると、所得金額によってはソーシャルレンディングに投資するよりも、他の投資商品を考えたほうがよいケースもあります。

 現在のところ、日本のソーシャルレンディング業界は大きな損失を計上することなくやってきています。この状態が続けば、ソーシャルレンディングの投資は今後も着実に利益を生むことに繋がります。一方で、利益が出たら納税するのが投資家の務めでもあります。
 ソーシャルレンディングの税金制度を知って、着実に納税をして、心置きなく利益を確定させたいものです。

 管理人も税金の専門家ではないので、分からない部分は税理士や税務署にお問い合わせください、という着地に最後はなってしまいます。その点はご容赦ください。

 ただし、それでも最低限、ソーシャルレンディングで利益を上げた時に、税金はどの程度かかるのか、という点を踏まえた上で、ソーシャルレンディング投資に向かい合えば、後で慌てる機会は随分減ると考えます。

 ソーシャルレンディングに興味を持たれたら、所得金額と投資金額と想定利回りから、どの程度の税金が発生するかも踏まえて、投資の検討を行ってみてはいかがでしょうか?

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