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2016年の中国のソーシャルレンディング市場が2倍以上拡大

2018/01/05

 2016年は日本でソーシャルレンディング市場が立ち上がりを見せた年と言え各方面から注目を浴びることになりましたが、お隣中国は既にソーシャルレンディング大国とも言える存在です。そんな中国のソーシャルレンディング市場が2016年は前年比で2倍以上拡大している様子。

 日本とも、そしてソーシャルレンディング市場の本場とも言える欧米ともまた違った状態の中国のソーシャルレンディング市場ですが、爆発的に市場が拡大していますが、運営会社の問題も多く抱えているようです。

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2016年は中国のソーシャルレンディング市場が2倍以上拡大

中国でインターネットを利用し、個人間のお金の貸し借りを仲介する「ピア・ツー・ピア(P2P)」市場が急拡大している。民間調査では2016年末の残高は8千億元(約13兆4千億円)を超え、15年末の2倍強に膨らんだ。(日本経済新聞2017/11/11)

 2016年は日本でソーシャルレンディング市場が立ち上がった年とも言うべき年となりましたが、お隣中国は日本の一歩も二歩も先に行っているようです。

 まず驚くべきはその市場規模。2016年末の残高が8千億元で約13.4兆円!

 日本の場合、融資残高ではありませんがmaneoの2017年1月の成立ローン総額が約600億円であり、市場規模は多く見積もって1,000億円と言った所。中国のソーシャルレンディング市場は日本の100倍以上の市場規模。こりゃスゴイですね。
 日本は都市銀行から始まって、第一地銀・第二地銀、信用金庫に信用組合、更には政府系の金融機関もあり、金を貸す組織は世界で一番揃っている国と言っても過言ではありません。オーバーバンキング=銀行があり過ぎ、とはよく言ったもので、これだけ金を貸す機関があるといくらインターネットが普及して個人でのお金の貸し借りができるソーシャルレンディングという仕組みができても、欧米や中国に比べるとそれほど普及しないのは、こんな所にも事情があります。

 そして中国は伸び率もスゴイ。1年で2倍強の市場成長って尋常じゃありません。まぁお金の貸し借りをするだけなので、インターネット上にインフラさえ作ってしまえば、あとは案件を流すだけなので、メーカーを始めとする通常の商売と比べると規模の拡大は簡単な訳ですが、それでも1年で2倍以上成長する市場って、さすがの中国でもそんなにないのでは?

 中国のソーシャルレンディング市場の成長率に引っ張られる形で、世界のソーシャルレンディング市場の成長率も引き上げられるのではないかと。中国市場の成長、世界のソーシャルレンディング市場においても、大きな影響を有すると考えられます。


中国のソーシャルレンディング市場は急成長中

中国政府の政策もソーシャルレンディング市場の拡大を後押し

 先日NHKスペシャルで「巨龍中国 成長産業にカネを流せ 14億人の資産の行方」という番組を放送していました。思わず見てしまいましたが、中国のソーシャルレンディング市場の拡大は、中国政府の政策の後押しもあるようです。

中国で投資ブームが加熱している。中でも脚光を浴びるのが、一般の人々からネットを駆使して小口の資金を集め、企業へ貸し出す新手の金融サービス。これまで株や不動産に投じられていた資金が、市場の低迷で一気に流れ込んだことで急成長した。背景には、経済成長が落ち込み、新たな成長のエンジンが必要となった中国政府の思惑がある。豊かになった14億人の個人資産が流れ込む、ダイナミックなマネーの新潮流を追う。(NHKスペシャルで「巨龍中国 成長産業にカネを流せ 14億人の資産の行方」

 番組でアッと言う間に資金調達に成功した事例が紹介されていましたが、あんな感じではないかと。株価がパッとせず、また不動産価格が上昇傾向にある中国では、個人資金がソーシャルレンディングを通じて不動産にも流れているようです。

 NHKスペシャルでは、中国政府が政府のお金ではなく個人の資金で新産業創出をしようとしている、というストーリーでした。中国も個人消費がGDPの大半を占めている国であり、個人にお金を使ってもらうという発想は、消費ではなく投資であれアリっちゃアリです。

 何のかんの言っても、経済成長でお金を手にした中国人民も多いため、そのお金が行き先=投資先を常に探している状態となっています。日本人の場合は不要不急のお金は銀行に預金しましょう、というのが通常ですが、中国人はそもそも銀行を信じていません。個人の銀行口座なんて、共産党の鶴の一声で預金封鎖されてしまうお国柄ですから。
 
 ソーシャルレンディングであればあくまでも個人間の金の貸し借りで、何かあっても当局に資産を没収される恐れは少ないので、ソーシャルレンディングって中国の金融文化に非常にマッチした仕組みなのかもしれません。世界のビットコイン取引の殆どが中国で行われていますが、これも同じ文脈です。

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中国のソーシャルレンディングの平均利回りは10%強

個人の資金をひき付けたのは「高い金利」だ。平均利回りは10%強と、3%前後の長期金利の3倍以上に達する。(日本経済新聞2017/11/11)

 中国のソーシャルレンディングの平均利回りは10%強。15%前後と言った所でしょう。日本の金利はマイナス金利も導入されており、ほぼゼロ。10国債の利回りが0.05%前後であり、3倍とすると0.15%。

 日本のソーシャルレンディングの利回りは各社によりけりですが、幅とすれば5~10%程度であり、長期金利の100倍以上の利回りとなっています。長期金利とソーシャルレンディングの利回りの差を考えると、日本のソーシャルレンディングすっげー、となります、正直。
 金利が殆どない日本で、ソーシャルレンディングは不動産案件を中心に必死で利回りを確保すべく奮闘している、ということが分かります。

 とは言え世界を見回せば中国のように長期金利3%前後のように、日本から見れば嘘のような金利がしっかり機能している国もある、ということ。以前参加したクラウド・クレジットのセミナーで同社の案件の利回りの高さについて、日本以外の国ではまだ金利の高い国が存在しているため海外案件であれば高金利の提供も可能、という説明を思い出しました。

関連記事:クラウドクレジットの神戸セミナーに行ってきました

 中国のソーシャルレンディングの平均利回り10%強というのは非常に羨ましい利回りですが、考えてみれば金利が殆どつかない日本においてソーシャルレンディングの利回りが5~10%あるというのは、結構すごいことではないかと。

 世界の各国の金利とは別に、ソーシャルレンディング独特の金利観みたいなのがあるかもしれませんね。けどそれがあるとすれば、日本って実はソーシャルレンディング投資をするのに、一番期待値が高い国かもしれません。まぁ仮説なので、実際の所は分かりませんので悪しからず。

中国のソーシャルレンディング運営会社は4割が問題を抱えている

ただ、資金を仲介する企業では不正も相次いでいる。監督当局の調査によると全体の4割に資金の流用や持ち逃げなどの問題があった。当局は、不正事業者の排除をめざしている。(日本経済新聞2017/11/11)

 個人間での金の貸し借りとなると、トラブルはつきものですが、中国のソーシャルレンディング運営会社の4割に問題がある、というのは驚き。貸付に回すべき資金を、自社の運転資金に流用といった特別な悪意のない流用も含まれていると思いますが、要は中国のソーシャルレンディング運営会社の半数近くが問題を抱えている、ということになります。

 ソーシャルレンディング投資のリスクは案件のリスクと運営会社のリスクの2つがある訳ですが、中国は後者のリスクがそのまま顕在化している状態となります。何度も革命で政府が変わって歴史的に貸した金は極力返さないという独特の文化がある中国、ソーシャルレンディングも借りたもの勝ちという意識があるのは否定できないと思います。

 しかし問題ある業者が約半分ですかぁ。いかにして信用のおける運営会社を見つけるか、という部分を相当重視しないとお金だせませんね、ホント。

関連記事:ソーシャルレンディングの危険性やリスクを解説

 ソーシャルレンディング運営で世界最大手のアメリカのレンディング・クラブも会社の運営方法に対し金融当局から指摘を受け社長が辞任をしています。中国の運営会社の記事を見ると、やはりソーシャルレンディングに投資する際は、運営会社のリスクもしっかり考えないとダメだな、と思います。


ソーシャルレンディング投資では運営会社のリスクもしっかり把握すべき

まとめ

 世界のソーシャルレンディング市場の伸びは、中国が支えている面が多いのは知っていましたが、それでも2016年は対前期比で2倍以上の伸びとなったのは驚きでした。世界のソーシャルレンディング市場、2017年も金融危機等が発生しなければまだ成長が期待される分野であり、中国も引き続き成長が見込まれます。

 ただし同時にソーシャルレンディングに投資の際は、運営会社のリスクも考えないとダメ、というのは世界共通のようです。投資する側とすれば、運営会社をしっかり調べる、というのと分散投資する、というリスク管理をするしかないのですが。

 中国では10%強と言う高い利回りを提供しているソーシャルレンディングですが、金利が殆どない日本のソーシャルレンディングでも利回りは5~10%あるため、日本のソーシャルレンディング運営会社も頑張っている、ということも分かります。

 世界に視野を広げて見ると、日頃気付かないことに気付いたりするため、タマには世界のソーシャルレンディング事情を見てみると面白いですね。

 また他国の事例で面白いニュース等があれば取り上げようと思います。

「日本で利回り約10%の案件を取り扱うソーシャルレンディング会社は下記となります」

不動産案件中心のラッキーバンク
ラッキーバンク

不動産案件中心のトラストレンディング


海外案件に特化のクラウドクレジット


企業への融資が中心のみんなのクレジット
みんなのクレジット

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