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細野豪志議員に政治献金していたグリーンインフラレンディング、ファンド運営会社の基本がなってない・・・

2018/07/10

グリーンインフラレンディング(GIL)グループから、野党の細野豪志議員への5000万円の貸し付けが発覚。細野議員は事態の発覚後、速やかに資金を返済しています。既に資金ファンド募集をストップする等、騒動が発生していたGILにとっては新たな火種が生じる結果になりました。

会社の財布と投資家の財布と、財布を2つ持つことになるファンド運営会社としては、細野議員への資金の出所の問題はさておくとしても、GILはファンド運営会社の基本がなっていない状態です。そしてmaneoはGILをグループから切り離す決断を下しています。

新規ファンド募集の道が殆どストップしているGILですが、今後既存ファンドは無事償還なされるのでしょうか?

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細野豪志議員が証券会社から5000万円の政治献金を受けるも報道後に返済

グリーンインフラレンディング(GIL)を巡る騒動が継続しています。何だか思わぬ方向に飛び火しています。

関連記事:グリーンインフラレンディング騒動に見るmeneoのグループリスク、maneoのIPOは延期か?

GILのファンド募集停止から始まったGIL騒動ですが、野党の細野豪志議員に対しGILグループのJC証券が5000万円の政治献金を行ったと報じられ、報道直後に細野議員は5000万円を耳を揃えて返済したと発表。

細野議員が証券会社から5000万円を借入、と野党議員に5000万円も金を貸す奇特な証券会社もあったもんだ・・・、と思いましたが、金を貸した証券会社が名前も聞いたことのないJC証券。そしたらJC証券はGILのグループ会社だった、ということが判明して、ビックリ仰天。GILの騒動が政治方面にまで飛び火するという、思ってもみない展開をたどることになっています。

JC証券とは

細野議員に5000万円の貸し付けを行ったJC証券はグリーンインフラレンディングを展開しているJCサービスのグループ会社。2017年5月にJCサービスが沖縄の証券会社を買収し、その後JC証券に社名変更及び東京に本社を移転しています。

再生エネルギー関連企業のJCサービスが証券会社を買収、という時点で随分と違和感がありますが、JCサービスは第一種金融商品取引業に業者登録しています。ソーシャルレンディング会社の殆どが第二種の業者登録です。第一種登録は登録の難易度が高く、金融業界では一種のステータスともなっています。

グリーンインフラレンディングでソーシャルレンディング事業を手掛けるJCサービスが、将来的なソーシャルレンディングの事業展開を考えた時、集金力及びファンド組成力という観点で証券会社を買収する、という判断は実際に有効活用できれば全然「あり」です。
今回の騒動で有効活用する前に問題が発生する形となっていますが。

尚、貸付に充当された5000万円は会社側の説明によれば、JC証券の増資資金2.5億円が充てられた、と報じられています。

朝日新聞の記事:細野豪志氏、衆院選中に5千万円受け取り 証券会社から

根本的な問題はグリーンインフラレンディングの投資家資金が適切に管理されていたかどうか

何だか話が思わぬ展開になっているGILですが、真相の解明は今後の報道や会社側の発表を待つしかありません。

細野議員に対する5000万円の貸付関係で色々な問題点が指摘されていますが、根本的な問題として、グリーンインフラレンディングの投資家資金が適切に管理されていたのか、という部分に注目しています。

200億円を超えたGILの調達金額。その資金は投資家からファンド形式で預かった資金であり、目的外に利用する事はご法度です。

今回の貸付5000万円は、JC証券が増資した2.5億円の資金を充当した、との会社側説明ですが、そもそも2.5億円の資金の出所が問題。

別にGILの投資家の資金とは全く別の所から、例えばGILを運営するJCサービスの自己資金でした、ということであれば何ら問題ありません。

JCサービスのWebサイトに記載の2016年11月期売上高は6216百万円。決算期変更(2→11月)が行われているので、概ね100億円という売上高。前の期の2016年2月期は売上高1576百万円なので、急激に売上高は伸びていることが分かります。

売上高100億円規模の会社にとって現預金2.5億円拠出するって、相当体力的なハードルが高いと言えますが、出来ない話ではありません。だからJC証券の増資資金自体にGILの投資家の資金が流用されている、と断定するのは正直時期尚早。

ただし若干話の筋がそれますが、仮にJC証券の増資資金はGILの投資家の資金とは全く無関係であったとしても、漸く売上が100億円に到達した会社から2.5億円を調達したJC証券が、増資資金の1/5もの金額を野党の細野議員に貸し付けを行うというのは、変な話であるのは間違いありません。5000万円もの大金、野党政治家に貸し付けを行う余裕のある会社なのですか?、素朴な疑問は誰しも持つ部分です。


・お金に色はついていないので適切な管理が必要不可欠

タマに発生する財布が2つある問題

細野議員への貸付金5000万円の金の出所はGILの投資家資金ではないのか?、という部分は今後の真相解明を待つしかありません。結局、投資家の資金とは無関係で、GILのファンドも順次無事に償還されました、というベストシナリオを期待したい所です。

今回のGILの細野議員の貸付金問題を見て思うのは、タマに発生する財布が2つある会社の問題。GILに限りませんが、ソーシャルレンディング事業者は会社の金と投資家の金の2種類を扱っています。しかしお金に色はありません。

投資家の資金と自己資金がゴチャゴチャにならないように、当局は事業者に対して投資家資金の厳格な分別管理を求めています。この分別管理が甘い、ということでクラウドバンクは2015年7月に業務停止命令を受けています。クラウドバンクについては、投資家への実害は何ら発生しておらず、その後の経営改善の努力の結果もあり、同社は今もソーシャルレンディング業界の大手の1社として生き残っています。

関連記事:<PR>1万円から投資可能、クラウドバンクは2017年に累計応募総額200億円を突破

人間心理として、他人のお金と分かっていても、手元にお金があると使いたくなってしまいます。冷静に考えれば、他人のお金に手を付けてはダメ、と誰しも分かりますが、追いつめられたり・チョットだけなら・・・と思うと、それが我慢できなくなってしまいます。

身近な例としては、メルカリはユーザーからの莫大な預り金(=未払金:240億円)が貸借対照表上に計上されています。コレはユーザーがメルカリから引き出さずに、メルカリに預けたあるお金です。当然、メルカリが自由にできる資金ではありません。コノ資金に手を出していたら、メルカリは当然IPO不可能です。

実際にGILが投資家の資金を流用したかどうかは分かりませんが、痛くもない腹を疑われても仕方がない(財布が2つある)状況下で、政治家に5000万円貸し付けをするという行為自体が、ファンド運営会社という観点では脇が甘いと言わざるをえません。金融業界出身の経営者なら、まずやりません。。。

その意味では、GILの経営陣はファンド運営会社の経営陣としていかがなものか、というのが正直な感想であり、監督官庁の金融庁はあきれているのではないかと。

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maneoも頭を抱えているのでは?

状況的にmaneoはGILが細野議員に金を貸している、という所までは把握していなかったと考えられます。その後、maneoはGILと関係を断ち切る決断を下していますので。maneoもGILがグループ内の案件に資金を突っ込んでいる所は認識しても、まさか金の出所はさておき、政治家に大金渡すような会社をグループにしていた事態は読んでなかったのでしょう。

前回の記事でも書きましたが、maneoグループは非常にゆるい関係です。しかしながらIPOを目指すmaneoにとっては、maneoグループの位置付けを明確にする必要があります。今回のGIL騒動、maneoにとってはとんだトバッチリかもしれませんが、厳しい言い方をすれば、ゆるやかなグループというリスクが表面化しただけです。だからIPOの際は、人・モノ・金の関係をハッキリさせる必要がある。IPO手続きの一番基本的な部分の大切さが再認識できる結果となってます。今回のGIL騒動、manaoが上場していたら、もっとトンデモナイ事態になっていた訳です。

maneoは、IPOしたいならmaneoグループ各社の位置付けの明確にすること!、と主幹事証券から、きつーく言い渡されていると考えられます。


・グループの会社がやってくれた?けど厳密な意味ではmaneoのグループ会社ではないGIL

最大の問題はグリーンインフラレンディングのファンドが無事に償還できるのか、という点

グリーンインフラレンディング(GIL)の問題、投資家としてはファンドに出資した資金が無事に帰ってくるのか、と言う部分。

コレは現段階では分かりません。ただしもうmaneoはGILをグループとしては見放していますし、今回の一件でニューマネーは入ってきません。その上で、ファンドの償還が可能か、という部分が最大のポイント。

既にGILのファンドは償還は無理、と書いているメディアの記事なども散見しますが・・・。いずれにしても続報を待つしかありません。

事業者リスクを再認識できるGIL騒動

GILの騒動はまだ当面継続しそうですが、改めてソーシャルレンディング投資には事業者リスクが付き物、ということが認識できる結果となっています。

GILはmaneoグループと言っても、グループ自体があいまいな存在。ましてmaneoといえども未だ未上場会社。ここをリスクとして認識できていたかどうかが、結構大きかったのではないかと。

そう考えると、日本で安心して見ていられるソーシャルレンディング事業者って、上場しているSBIソーシャルレンディングとオーナーズブック(ロードスターキャピタル)、あと若干方向性が異なりますが、TATERUの3社しかなくなってしまいますが・・・(LCレンディングも上場していますが足元は要警戒→ダヴィンチの金子氏がLCホールディングスの代表取締役へ、時代が一回転)。

日本のソーシャルレンディング投資でやられるケースは、これまでの所は案件の事業リスクというより、ソーシャルレンディング運営会社の事業者リスクの方が確実に上回っているので(みんなのクレジット、ラッキーバンク、GIL)、考えようによっては、案件の事業リスク考えなくても、事業者リスクのみ考えればいいような状況です、正直な所。

ソーシャルレンディング業界の健全化はまだ時間がかかりそうですね。

まとめ

GIL騒動がしかし政治方面に飛び火するとは夢にも思っていませんでした。しかし世間に対し、ソーシャルレンディング=怪しい、というイメージ形成に今回の一件は少なからず貢献していると思われ、なんだかなー、と思ってしまいます。当然真面目にやっているソーシャルレンディング事業者も多い中では、迷惑千万な話です。

GIL騒動は、ファンド運営会社のお金の管理の仕方、上場しようとする企業のグループの扱い方、ニューマネーが入らなくなったソーシャルレンディング事業者の既存ファンドの行方等、ソーシャルレンディングそしてファンド運営を考える際の大切なテーマがいくつか表面化した結果になっています。

今後どのような経過をたどるのか、冷静なスタンスで継続的にフォローしたいと思います。

・maneoも現段階では未上場会社なので、投資家としては把握しきれない部分があります。その点、上場企業グループが手掛けるソーシャルレンディングなら安心感があります。上場会社が取り組む主なソーシャルレンディングは下記2社です。

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