
ラッキーバンクに対して集団訴訟、最悪の状況から今振り返って学べること
昨年の不祥事発覚により、殆ど開店休業状態のラッキーバンクに対して、投資家が集団訴訟を提起しました。
一昨年は案件の募集があれば瞬殺で枠が埋まり、飛ぶ鳥を落とす勢いだったラッキーバンクですが、内実はメロメロということが判明しています。
現在に至る最悪の状況から振り返り、今後に学べるべき点を探ってみます。
目次
ラッキーバンクに対して集団訴訟が提起される
いずれこうなるだろうなぁ、とは思っていました。ラッキーバンクに対して集団訴訟の提起がなされました。
ラッキーバンクは既に開店休業状態であり、その後ある意味では忘れ去られた存在となっています。一昨年は飛ぶ鳥を落とす勢いだったのですが、結局身内の不動産会社に金を貸していたのか・・・、と正直あきれる展開。ただし資金の出し手である投資家は呆れてばかりもいられず、最終的には集団訴訟という所まで行きつきました。
国内の案件で利回り10%前後あって大人気だったラッキーバンクは、応募のクリック競争も激しく、結構な人数の投資家が被弾しています。。。
関連記事:ラッキーバンクに行政処分の勧告、ソーシャルレンディング企業の事業者リスクを再認識
今更ながらラッキーバンクの過去から学べること
今更言っても遅い、というご批判は百も承知で、ラッキーバンクの経験から学べることを取り上げてみます。
①外部株主の監視の有無
飛ぶ鳥を落とす勢いだったラッキーバンクですが、一番気になったのは外部株主の眼が入ってない所でした。株主は身内で固めており、社長も若い。
外部株主が入っていても悪さは出来てしまうのですが、それでも外部株主の存在は経営陣に対して、変な事できないな・・・、と一定のプレッシャーになります。外部株主と言っても名前も聞いたことのないような会社ではダメで、VCとかしっかりした事業会社が前提。事業会社の場合、しっかりした事業会社、という所がミソで、上場企業でもヘンテコ企業があるのでその見極めは大切です。
上場グループのソーシャルレンディング事業者とまでは言いませんが、外部株主の入っているソーシャルレンディング事業者は、事業者リスクのあるソーシャルレンディング投資において、信頼性はある程度担保されているのではないかと。
②アセッテ投資しない
“残り限定50セット、お早目のお電話お待ちしております!”
というTVショッピングではありませんが、投資商品もよさげな商品は飛ぶように売れます。そして一刻も早く手に入れようとして、投資家が殺到する、というケースはよくあります。ラッキーバンクはまさにその典型例でした。
しかしそんな人気の金融商品は、決してパフォーマンスはよくなく、結局儲かったのは証券会社だけ・・・、みたいな話は昔から結構あります。
利回りが高くて、リスクが低そうな金融商品に投資家が殺到するのは分かります。けど投資家が殺到した時点で、既に投資家にとって美味しい金融商品ではなくなっている可能性もあります。これは管理人の経験則。
ある程度の人気化は仕方ないとしても、過度に人気化している金融商品は無理に購入競争に加わらなくてもいいんじゃないかな、と思います。TVショッピングと違って、金融商品は損する可能性があります。投資家心理として、投資用資金を早く使い切ってしまいたい、という心理があるので(詳しくは下記の関連記事をご覧ください)、投資資金を埋めるために人気商品に手を出す気持ちは分かります。しかし過度に人気化している商品はスルーする、少なくともこの程度の余裕は必要ではないかと。
関連記事:ソーシャルレンディング投資でも注意したいポジポジ病、治らないなら逃げ道のご用意を
Fundsの初回案件は予想通り人気化
不祥事が続発した2018年のソーシャルレンディング業界でしたが、2019年クラウドポートが新たにFundsという投資サービスを開始しました。
関連記事:クラウドポートがFunds(ファンズ)で利回り1.5~6%の個人投資家向け新サービスを開始!
1月23日にあった初回案件の募集は、予想通りアッという間に募集が終了した様子。募集前から話題になっていたので、予想通りではありましたが。
Fundsは上記で言えば、①はVCが株主として入っているので条件的には大丈夫。初回案件なので人気化するのは目に見えていたので、②の観点からは次回以降の様子を見ないと分かりません。ただし①があるので、当面人気化して投資できないかもしれません。ただし、ソーシャルレンディングのブログ見ていると、初回案件も枠が埋まるまで15分程度かかった様子。一時のラッキーバンクに比べればチョット準備すれば購入できるので、人気が過熱、と言うほどではないかも。ラッキーバンクの過熱はホント凄かったですから。
ともあれ2019年期待のFundsは、幸先良い船出となったようです。
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まとめ
ラッキーバンクの集団訴訟の記事を読んで、まだ昨年の騒動がもう随分と以前の出来事のように思われます。金融系の時の流れはホント早いです。
ソーシャルレンディング投資には事業者リスクが付き物なのですが、ラッキーバンクはまさにそのリスクが顕在化した例で、急成長していただけに多くの投資家が被害をこうむる結果を招いています。
ラッキーバンクの投資資金が少しでも多く返済されることを願いつつ、同じような失敗を繰り返さないよう、投資家の側も過去の経験から学ぶことで、投資力の向上を目指したいものです。
・最初の段階でソーシャルレンディングに投資を検討するなら、上場企業グループが手掛けるソーシャルレンディングならリスクを抑えることができます。上場会社及びそのグループが取り組む主なソーシャルレンディングは下記2社です。
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